移動平均線
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解説

移動平均線は相場の値動きを滑らかにすることによって、トレンドを明確にするための指標です。作り方は極めてシンプルで、過去数日の株価の平均値をチャート上に書き込み線で結ぶだけです。移動平均には、単純移動平均(SMA)、修正移動平均(RMA)、加重移動平均(WMA)、指数平滑移動平均(EMA)などの種類がありますどの種類があります。一般的には単純移動平均が最もよく使われます。

計算式

例として、それぞれの移動平均を5日の期間で計算する式を紹介します。

C: 当日の価格
C1: 前日の価格
C2: 2日前の価格
C3: 3日前の価格
C4: 4日前の価格

単純移動平均 (SMA;Simple Moving Average)

単純移動平均は、算術平均のことで、最も一般的な移動平均の方法です。

5日間の単純移動平均=(C+C1+C2+C3+C4)÷5

修正移動平均 (RMA;Running Moving Average)

修正移動平均は、原価計算等で用いる会計学上の移動平均です。
5日間の修正移動平均(1日目)=(C+C1+C2+C3+C4)÷5
5日間の修正移動平均(2日目以降)={(5-1)×前日の数値+C}÷5

加重移動平均 (WMA;Weighted Moving Average)

加重移動平均は、直近の価格にウェイトを置いた移動平均です。
5日間の加重移動平均={(5×C)+(4×C1)+(3×C2)+(2×C3)+(1×C4)}÷(5+4+3+2+1)

指数平滑移動平均 (EMA;Exponential Moving Average)

指数平滑移動平均は、累積加重平均のことです。
5日間の指数平滑移動平均(1日目)=(C+C1+C2+C3+C4)÷5
5日間の指数平滑移動平均(2日目以降)=前日の数値+α(C-前日の数値)
α(平滑化定数)=2÷(5+1)

分析方法

移動平均線のクロス

短期の移動平均線が長期の移動平均線を上抜いたら買い(ゴールデンクロス)、下抜いたら売り(デッドクロス)とします。
最も古典的なテクニカル分析の一つです。

の時に買い

の時に売り

株価と移動平均線のクロス

株価が移動平均線を上抜けたら買い、下抜けたら売りとします。

の時に買い

の時に売り

移動平均を使った分析はテクニカル分析の基本ですので、しっかりと押さえておきましょう。
実際には、移動平均だけを使って成績の良いシステムを作るのはかなり難しいですが、テクニカル分析を学ぶ上で避けては通れない指標です。他のテクニカル指標を使う際にも移動平均の考え方は必要になりますのでマスターしておきましょう。

パラメータ

期間には、5、6、12、13、20、25、26日がよく使われます。
クロスには、6と12日、5と20日、13と26日がよく使われます。