ストラテジーの作成 (2)

先ほどの例では買いシグナル、売りシグナルともに条件式が1つだけでしたが、パイロンでは複数の条件式を組み合わせて複雑なストラテジーを作成することもできます。条件の数、条件式の数には制限はありません。
(詳しくは条件式のしくみ

「3点チャージ」ストラテジーの作成

例として「3点チャージ」ストラテジーを作ってみましょう。
3点チャージとは、「最強3点チャージ投資法(徳間書店、著者・明地文男)」で紹介されていたシステムです。簡単に言うと次のようなシステムです。
買いシグナル
・乖離率(26日)が-15より下
・VR(25日)が70より下
・RSI(14日)が25より下
これらすべてを満たしたら買い。

売りシグナル
・乖離率(26日)が15より上
・VR(25日)が250より上
・RSI(14日)が70より上
これらすべてを満たしたら売り。
では、パイロンのストラテジーエディタで、この「3点チャージ」ストラテジーを作成してみましょう。

買いシグナルの設定

先ほどと同じように、買いシグナルの条件式の選択画面を開きます。
(メインウィンドウの[買いシグナル]ページにある[追加]ボタンをクリック、再度[追加]ボタンをクリック)



今度は、条件式から「終値と移動平均の乖離率」を選択して[OK]ボタンをクリックします。



乖離率のパラメータを上のように設定しておきましょう。
再度[追加]ボタンをクリックし、今度は条件式から「VR[A]」を選択します。
(VR=ボリュームレシオにはいくつかの種類がありますが、この本で使われているのはVR[A]になります。)



VRのパラメータを設定したら、再度[追加]ボタンをクリックし、「RSI」を選択します。



RSIのパラメータを設定したら、[OK]ボタンをクリックします。メインウィンドウの「買いシグナル」には次のように表示されているはずです。



これは、この3つの条件式(乖離率、VR、RSI)がすべて満たされたときに「買い条件(1)」が成立する、という意味になります。

売りシグナルの設定

同じように売りシグナルも作ってみましょう。下の画像と同じになるように作ってみてください。



これで「3点チャージ」ストラテジーは完成です。 名前を付けて保存しておきましょう。



ストップの設定

この「3点チャージ」ストラテジーに、損切りや利食いといったストップを組み合わせてみましょう。
その日の終値が買値から5%下がったら損切り、買値から15%上がったら利食いというストップ条件を追加します。

メインウィンドウの[ストップ]ページにある[追加]ボタンをクリック、さらに[追加]ボタンをクリックします。



ここで「損切り」を選択して[OK]ボタンをクリックします。



損切りのパラメータを5%に設定し、[OK]ボタンをクリックしてメインウィンドウに戻ります。

もう一度[ストップ]ページの[追加]ボタンをクリックし、今度は利食いを設定してみましょう。パラメータは15%に設定してください。



これで「買値より5%下がったとき(損切り)」と「買値より15%上がったとき(利食い)」のいずれかが成立したときにストップシグナルが出現します。

ここで注意したいのは、

 ←間違った例

のようにしてしまうと、「買値より5%下がる」と「買値より15%上がる」の両方が成立したとき、というストップ条件になってしまいます。そんなストップ条件は絶対に成立しません。

最後に名前を付けて保存しておきましょう。